医療費

入院、退院の手続き方法!突然の入院でも困らないために詳しく解説!

ある日、突然、入院することになってしまった場合、どう手続きするのか分からない方も多いですよね。

病院によって多少違いはありますが、私はよく入院経験があり、その経験も踏まえて説明したいと思います。

私は、事前に手術を決めて入院した場合と、意識不明になって緊急入院した場合もあり、後者は覚えていませんので(笑)、前者の入院の場合を説明したいと思います。

 医師から入院の指示を受ける

外来で診察を受けていると、症状を診た医師から入院を指示される場合があります。

また、自分の方から手術のため入院を希望することもあると思います。

医師が入院を指示すると、入院の手続きに移ります。

症状が悪く、即日に入院する場合もあれば、手術日程を決めてから入院の日時を決める場合もあります。

▼もし、手術をする場合、そこで医師から手術に関した説明を受け、副作用のリスクなどを理解し、納得出来たら、同意書にサインします。

 

 入院の説明を受ける

その後、入退院受付センターなどで入院の手続きをします。係の人から入院の際に関しての説明を受けて、さまざまな書類を渡されます。

それらを持ち帰って、入院日までに記入、捺印して、入院日当日に持参します。渡される書類には、病院によって呼び方が異なりますが、下記のようなものがあります。

▼大きな病院だと、入院の説明は特別な部屋で行われることが多いです。

入院申込書(入院誓約書、入院契約書)

病院によって呼び方は異なりますが、「入院中は貴院の規則に従います」、「医療費は期日に支払います」などを誓約する書類です。

▼裏にも記入欄があります。

本人と保護者の署名、捺印、家族以外の親族の緊急連絡先などを記載します。

連帯保証人は、別世帯の成人者で、近隣県に住んでいる方などと限定してくる場合が多いです。

病衣、タオルレンタル、おむつなどの申込書

▼病衣やタオルをレンタル、おむつや母乳パックを利用する場合に申し込む書類です。もし利用する場合は健康保険適用外のため、自己負担になりますよと書かれてあります。

他院の入院状況の確認書、他院の退院証明書

同じ症状で180日以上入院した場合、入院費用の一部が保険適用されずに、自己負担になる場合があります。

その入院日数は、別の病院に入院しても通算して計算するため、直近3ヶ月以内に他院で入院していないかを確認する必要があります。

▼そのための確認の書類で、もし、他の病院で入院していた場合は、他院での退院証明書を持参する必要があります。

特別療養環境室(差額ベッド代、室料差額)申込書

「大部屋はうるさくて嫌だっ!少人数の部屋か個室がいい!」という方が申し込む書類です。

普通は、5人以上の大部屋ですと室料はかかりませんが、4人以下の部屋を希望する場合は、差額ベッド代としてその金額が自己負担になります。ただ4人部屋でも、1人当たり6.4㎡など、条件を満たしていなければ差額ベッド代は徴収されません。

▼その4人以下の部屋を希望する場合に書く書類で、「1日当たり、〇千円かかりますよ」という書面にサインします。

ただ、大部屋を希望したものの空きがなくて、やむなく4人以下の病室になってしまう場合もあり、その場合もこの書類を書き、差額ベッド代を支払うことになります。

書類にサインしなければ、やむなく4人以下の病室になっても差額ベッド代は徴収されないそうですが、病院ともめても仕方ないので、サインしましょう。

高額療養費制度などの説明

1ヶ月間に支払った医療費が高額になり、それが一定額を超えると高額療養費として払い戻されるという制度です。

ただ、事前に健康保険組合などから限度額適用認定証を申請し、入院する時に掲示すれば、窓口で支払う額は限度額で済みます。

▼入院では医療費が高額になる場合が多く、この制度の説明を受けると思います。

これは、自分で会社の健康保険組合や自治体などにあらかじめ申請して、限度額適用認定証を取り寄せることになります。

その他の書類

病院によっては、他の書類もあると思います。

▼私が入院したところでは、入院中はあまり動かないことによる血栓ができやすいため、その問診票「静脈血血栓症予防のための問診票」というのを受け取りました。

病院案内や入院手帳などのパンフレット

入院の際の注意事項や手続き方法、病院内の見取り図、売店などの開店時間などが書かれたパンフレットです。

入院前の保証金として、前納金を支払う場合の費用も説明されます。

 入院前の準備をする

▼入院前は、持っていくものを前もって準備しておきます。前納金を現金で払う場合も多いので、銀行からお金を下しておきましょう。

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▼事前に、会社などから限度額適用認定証を取り寄せておきます。

また、入院前に事前に検査をすることがあります。その結果によっては、入院や手術とならないこともあります。

その後、入院の前日などに病院から、入院に関しての確認の電話があります。また、連絡のない病院もあります。

「明日、〇時頃に入退院受付センターで手続きを済ませてください」などと言われます。

 入院日当日

入院日当日になったら、家族に車で送ってもらうか、公共交通機関などで病院に行きます。入院中は、病院の駐車場は使用禁止となっているところが多いためです。

病院に着いたら、入退院受付センターなどで、事前に渡された書類などを提出します。提出する主なものは…

  • 診察券
  • 健康保険証
  • 入院申込書(入院誓約書、入院証書)
  • 入院保証金(前納金)
  • 印鑑
  • 室料差額(差額ベッド代)申込書
  • 病衣、タオルレンタル、おむつなどの申込書
  • 他院の入院状況の確認書、他院の退院証明書
  • 高額療養費・限度額適用認定証
  • 介護保険証
  • 特定疾患医療受給証などの各種受給者証

▼病院の入退院受付センターで、順番待ち中です。持ってきた書類をファイルに入れて、前納金を用意しておきます。

私は、大部屋を希望していたのですが空いていなく、3人部屋になることを知らされました。差額ベッド代は1日2000円になるようで、その書類に署名しました。

▼前納金を払うと、前納金預かり証をもらいますので、退院時までに大事に保管しておきましょう。限度額適用認定証は掲示するだけでいいので、返されます。

 病棟へ行き、入院生活が始まる

受付で書類を渡されたら、案内された病棟へ行きます。そこで、看護師や薬剤師さんから説明を受け、身長や体重を測定したり、問診票を記入したりします。

▼その後、自分の病室に案内され、入院生活に入ります。素敵なお部屋だといいですね!

▼その後、医師や看護師が訪れ、入院中は注意してくださいと書かれた「医療安全についての書類」、入院中の予定はこうなっていますという「入院療養計画書」、このように看護しますと書かれた看護計画書」の説明を受け、サインします。

 

 入院途中の会計

入院期間が長くなり、月をまたいだ場合は入院途中に会計をすることになります。

病院によって異なりますが、主に月末締めで、翌月の10日頃に請求書が患者に渡され、病院内で清算することになる場合が多いようです。

 医師から退院の許可

医師が病状を診て、退院の許可を出せば、退院ができます。看護師さんなどから、「退院できますよ」と声をかけられると思います。

家族に迎えに来てもらう場合は事前に連絡をし、荷物をまとめましょう。

▼退院後の注意や次回の外来が書かれた「退院療養計画書」や、他の病院に再入院するときに必要な「退院証明書」を渡されます。

退院は10時くらいなど、午前中になるところが多いです。看護師や医師に挨拶をして、退院手続きのために入退院受付センターなどに行きましょう。

 退院の手続き

病院内の入退院受付センターなどで、健康保険証などを渡し、それまでの入院費用を清算します。

その時に、入院保証金(前納金)の現金が戻って来ますが、カード払いが可能なところも多いので、費用が高額なだけにカードで支払った方がお得でしょう。

事前に限度額適用認定証を掲示している場合は、医療費が限度額の範囲内で済みます。

 まとめ

いかがでしょうか?あまり機会がない入院の手続きは戸惑うことも多いと思いますが、これを参考にしていただけたらと思います。