ビレッジハウス

激安の賃貸住宅「ビレッジハウス」とは?家賃や初期費用が圧倒的に安い庶民の味方!

さて、進学、就職、転職、結婚などで新居に引っ越す際、重視するポイントとして家賃の安さを挙げる方も多いかと思います。

この物価高の中、毎月の家賃を抑えたいという方も多いでしょう。そんな方にお勧めなのが、ビレッジハウスと呼ばれる激安の賃貸住宅です。

私は、そのビレッジハウスに3年ほど住んでおりますので、その経験から、ビレッジハウスの費用の点などについて紹介したいと思います。

ビレッジハウスとは?

ビレッジハウスとは、ソフトバンクグループのビレッジハウス・マネジメント株式会社が2017年から運営している全国に1,000棟余りある家賃の安さを売りにした賃貸住宅のことです。

家賃が安い賃貸住宅といえば、都道府県や市町村が運営する公営住宅がありますが、そちらは収入が低く、生活が困難な、家族世帯向けに設けられた公営の住宅です。

そのため、収入が一定以上あったり、一人暮らしだったりすると、申込することさえできず、申込基準に達していても、抽選に当たらないと入居できません。

ビレッジハウスも元々は炭鉱の失業者など向けの公営住宅でしたが、今は民間のビレッジハウス・マネジメントが運営しているため、収入や世帯の制限などはありません。

一方で、その公営住宅の理念を引き継ぐように、高齢の年金受給者、生活保護受給者や外国人などにも間口を広げているため、これらの方でも入居しやすくなっています。

そのため、民間でありながら、低収入の方でも審査に通りやすくなっていますが、公営住宅と違って収入が高い方が審査に通りやすいのが実情です。

ビレッジハウスはかつての雇用促進住宅

ビレッジハウスは、元々1961年に設立された特殊法人・雇用促進事業団が、雇用保険などを利用して全国に建てた「雇用促進住宅」という公営住宅でした。

雇用促進住宅は、1960年代に全国の炭鉱が次々と閉山していく中、大量に発生した失業者の住居確保のため、1960年~1970年代頃に次々と建設されました。

これらの炭鉱失業者などは、2年間という期限付きながら、次の住居が確保できるまでの間、低価格で入居することができました。

やがて、彼らの転居が進み、需要がなくなってくると、国の方針により雇用促進住宅の廃止・譲渡が決定され、アメリカの投資会社・フォートレス・インベストメント・グループが買い取りました。

フォートレス・インベストメント・グループは、ビレッジハウス・マネジメント株式会社を設立し、2017年からビレッジハウスの賃貸事業を運営しています。

雇用促進住宅の名残としては、入り口に「ビレッジハウス」と看板は出ているものの、それ以外の看板は、昔の「雇用促進住宅」と書かれていたりするところに見られます。

▲昔の看板はそのままになっていたりする

ビレッジハウスはなんといっても家賃が安い

このような事情から、ビレッジハウスの特徴は、なんといっても家賃が非常に安いことが挙げられます。

地方だと2Kや2DKなどの間取りは2万円台や3万円台、都心でも3DKで6万円台など、周辺の平均的な家賃相場よりかなり安く設定されています。

また、駐車場も併設されていて、駐車料金の相場もかなり安くなっていますが、用意されている台数は少なめです。

そして、一般的なアパートによくある毎月の管理費などもありませんただし、ビレッジハウスの指定する火災保険料は2年に1回必要になります。

また、ビレッジハウスの契約期間は2年ですが、その後、契約を更新すれば継続して住むことができ、その際の更新料も不要なのです。

ただし、注意したいのが、契約更新のタイミングで家賃が値上がり、または値下がり(ほとんどないが)したりして、新たな家賃での契約になることもあります。

ビレッジハウスは初期費用も安い

更に、ビレッジハウスは、最初に賃貸契約の際にかかる初期費用が圧倒的に安いことも特徴です。

一般的なアパートを借りる際、敷金や礼金、仲介手数料、鍵交換代、保証料、消火剤購入費用など、色々な名目の費用がかさみ、初期費用に10万から数十万かかる場合もあります。

しかし、ビレッジハウスの場合、料金体系が非常にシンプルであり、一部を除いてはこれらの費用は不要、つまり0円なのです。

そのため、かかる初期費用は、初月分の日割り家賃と、翌月分の家賃、駐車場代(希望者)、それと火災保険料だけと、庶民にとっては非常にありがたい料金設定になっています。

必要となる初期費用
・初月分日割り家賃
・翌月分の家賃
・駐車場代(希望者)
・火災保険料
必要のない費用
・敷金(審査によってかかる場合がある)
・礼金
・仲介手数料(仲介会社を利用した場合はかかる)
・管理費
・更新料
・鍵交換代
・保証料など

ビレッジハウスの家賃は、翌月の家賃を前月27日に支払う前払い方式のため、入居時に当月家賃(日割り分)と翌月家賃をまとめて支払い、これがそのまま初期費用となります。

このように安く運営できるのも、老朽化した雇用促進住宅を安く買い取り、店舗を持たず、契約もメールによる非対面で行うなど、徹底してコストカットを行っているためだと思われます。

ちなみに、収入が低いなどの理由で敷金を取られる場合があり、実際に私は転職したての契約社員という身分のせいか、2ヶ月分の敷金を取られました。

また、ビレッジハウスはプロパンガスの場合が多いため、プロパンガス会社と契約する際、前受け金として1万円ほどを支払う場合があります。

さらに安くなるフリーレントやキャッシュバックキャンペーン

更に、ビレッジハウスは家賃や初期費用が安いだけでなく、フリーレントやキャッシュバックというキャンペーンを行っていて、さらに費用を抑えることができます。

「フリーレント」とは家賃無料という意味で、初期費用を抑えるために導入されるシステムとして、ビレッジハウスでは入居から3ヶ月の家賃1ヶ月分がタダになります。

つまり、4月に入居すれば、初期費用として4月分の日割り分の家賃と、5月分の家賃を支払う必要がありますが、次の6月分の家賃がタダになるのです。

▲ビレッジハウスのお得な特典(引用:ビレッジハウス)

更に、3万円のキャッシュバックキャンペーンというものも行っていて、翌月の家賃かニトリのカーテン&シーリングライトの購入分に充てられるというものもあります。

家賃が3万円以下なら、キャッシュバックを家賃に充てれば、フリーレントと合わせて、翌月家賃と翌々月の2ヶ月分の家賃がタダになるという非常にお得なシステムになっています。

つまり、4月に入居すると、初期費用は4月の日割り分の家賃だけで、5月分がキャッシュバックでタダ、6月分がフリーレントでタダ、家賃引き落としは7月分からということになります。

ただし、このフリーレントとキャッシュバックキャンペーンは対象外の物件もありますので、事前に確認しておきましょう。

駐車場を希望する際は要注意

さて、雇用促進住宅が建てられた1960年代は今現在ほど自動車が普及していなかったので、郊外にあるビレッジハウスでも専用駐車場が少ない場合がほとんどです。

募集要項に「駐車場あり」と表記されていても、それは敷地内に駐車場があるという意味で、募集している部屋に駐車場がセットで付いているという訳ではありません。

部屋と駐車場はセットになっているらしく、たとえ駐車場が空いていても、駐車場付きの部屋でない限り、駐車場を借りることはできません。

例えば、募集している空室が101号室と501号室の場合、101号室が部屋と駐車場のセットで、501号室が部屋のみだったとすると、駐車場を借りたい場合は101号室を契約することになります。

部屋は501号室を選んで、駐車場は開いている101号室のものを利用するという契約はなぜかできないようになっているのです。

そのことはHPには記載されていないので、駐車場を利用したい場合、応募時や内覧時に駐車場がセットで付いているかどうか聞いてみるといいでしょう。

2年以内の退去は違約金が生じる

最初は非常にお安く入居でき、庶民に優しいビレッジハウスですが、2年以内に退去すると違約金として家賃の2ヶ月分を支払う必要があります。

また、1年以内に退去すると家賃の3ヶ月分を支払うという罰則的な制度もあります。

つまり、数ヶ月だけ住みたいという短期契約には向いていないということですが、長期的に入居する予定であればそれらの費用は取られないので何の問題もありません。

また、退去時はクリーニング代として1㎡当たり1,200円を支払う必要があり、比較的専有面積が広いビレッジハウスでは、その費用が高めになりがちになります。

例えば、2DK程度の40㎡ある部屋だと4万8000円、3DK程度の50㎡の部屋だと6万円のクリーニング代が退去時にかかってしまいます。

このように、最初は費用を安くして顧客を取り込み、縛り期間を設けて出来るだけ長期に利用してもらうというシステムは、ソフトバンクの通信事業と同様でしょう。

契約は額麺の電子契約

ビレッジハウスは経費を抑えるため、店舗を持たず、メールでビレッジハウス側とやり取りで契約を交わす電子契約で行うため、パソコンかスマートフォンが必須となっています。

ただし、内覧時はそれぞれのビレッジハウスに配属された管理人さんが立ち会ってくれ、ここで初めてビレッジハウス側の人間と直に接することになります。

家賃の引落も、パソコンやスマートフォンなどを利用してオンラインで申し込むことになるため、電子機器になれていない方は注意が必要です。

パソコンやスマートフォンに慣れている方ならば、他の不動産会社のように面倒な書類をたくさん書かなくていいので、かなり楽に済むでしょう。

といっても、専門的な操作を要求されるわけではないので、担当者の案内通りに進めていれば契約はとても簡単です。

まとめ

というわけで、ビレッジハウスは初期費用が圧倒的に安く、また家賃も安く、更新料もかからないなど、庶民にとってはいいこと尽くめです。

浮いた費用を趣味に使ったり、将来的なマイホームの頭金に充てたりしてもいいでしょう。ビレッジハウスの申し込みを希望の方はこちらからどうぞ。